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iPhoneの基板が故障するとどうなる?原因や修理費用も解説
はじめに
iPhoneには色々な故障が付き物ですが、中でも頭を抱えたくなるのは「基板の故障」です。外見ではiPhoneの故障箇所を識別するのは難しいですが、「これは基板の故障かも…」と焦っている方もいるのではないでしょうか。
今回はiPhoneの基板の故障について、その原因と修理の解説をします。
基板が故障するとiPhoneはどうなる?
iPhoneの基板故障の主な症状としては次のようなものが挙げられます。
- 画面がつかない
- リンゴループ
- タッチ異常
- バックライトがつかない
- カメラなどの各部品が使えない
故障の度合いや故障箇所によって様々な症状が発生しますが、画面の不点灯などiPhoneが使用不可に陥ってしまう症状も少なくありません。
再起動画面が繰り返し表示されてしまう通称「リンゴループ」も代表的な症状のひとつです。
また故障箇所によっては、タッチやバックライト、カメラなど部品ごとに不具合が出ることもあります。
iPhoneの基板が故障する原因
iPhoneの基板が故障する主な原因には以下のようなものがあります。
- 経年劣化
- 水没・浸水
- 落下などの強い衝撃
- バッテリー故障による過電流
原因1:経年劣化
何かきっかけがなくても基板が故障してしまうことがあります。基板は繊細な部品のため、細かい衝撃やバッテリーの過充電などが蓄積し、ある日突然壊れてしまうことがあるのです。
安全性能の改善によってiPhone7以降ではあまり多くはないケースですが、普段からiPhoneに負担をかけ続けないような使い方を心がけるとよいでしょう。
原因2:水没・浸水
水没や浸水は基板故障の代表的な原因です。iPhone内部が水で濡れた状態で通電するとショートが発生し、基板が損傷してしまうのです。
iPhone7以降の機種は防水性能が備わっていますが、水の浸水を完全に防ぐものではありません。
またガラス割れやスイッチの変形などの故障があると、防水性能は大きく低下します。お風呂にiPhoneを持ち込む人もいますが、浴室内の蒸気でiPhoneが故障したという事例もあります。
原因3:落下などの強い衝撃
落下や踏みつけなどによる強い衝撃で基板が故障してしまうケースも多いです。
よくある画面に軽くヒビが入るような落下でも、基板が損傷してしまうこともあります。
また、こうしたダメージは蓄積するものです。落下してしばらくは問題がなくても、数日経ってから急に電源が入らなくなることもあります。耐衝撃性の高いiPhoneケースや落下防止のストラップなどを普段から利用するようにしましょう。
原因4:バッテリー故障による過電流
バッテリー周りの異常から発生した過電流が原因で基板がショートすることもあります。過電流とは、バッテリーや配線などの部品の許容電流を超えて電流が流れることを言います。
実は過電流はバッテリーが100%なのに充電を続けたり、車のソケットなど電圧の強い電源からの充電時など、普段でも起こりえます。通常であればiPhoneを過電流から保護する機能が働きますが、バッテリー故障や粗悪な部品の使用によって過電流が制御できないことがあるのです。
またバッテリーが故障して膨張し、基板が圧迫されて故障することもあります。バッテリーに負荷のかかる使い方や、安すぎる互換品の使用は避けたほうがよいでしょう。
iPhoneの基板の修理はできる?
iPhoneの基板の修理可否は、次の修理先によって異なります。
- Apple正規店:修理不可(本体交換で対応)
- スマホ修理専門店:修理可能
Apple正規店とは、Apple Storeを含む次の修理先のことです。
- Apple Storeへの持ち込み
- 3大キャリアの一部店舗への持ち込み(au、SoftBank、docomo)
- カメラのキタムラ、ビックカメラ、クイックガレージの一部店舗への持ち込み
Appleの定めた部品・手順で、均質の修理サービスが受けられるのが特徴です。しかし、Apple正規店には基板修理のメニューがないため、本体交換での対応となるのです。
一方でスマホ修理専門店は、独自の部品と手順で修理サービスを提供する、いわゆる「街の修理屋」です。修理の品質は業者に依存しますが、修理メニューが多く「基板修理」に対応しています。
ただし基板修理と言っても「データの復旧」がゴールであることが多いです。つまりiPhoneを完全に元通り使えるようにするのではなく、「一時的にデータを取り出せるようにする」のが主な目的であるということです。
基板が負った損傷を完全にゼロにすることはできず、修理したiPhoneをずっと使い続けられるとは限りません。また修理の結果、「本体の起動は不可だったが、データの取り出しのみ出来た」というケースもあります。
部品の交換を伴う修理の場合は、修理後の使用に保証期間を設けている修理店も多いですが、水没や基板修理は保証の対象外です。基板の修理は主に「データの取り出し」を目的として依頼するものだと覚えておきましょう。
iPhoneの基板を修理した場合の費用・時間は?
最後にiPhoneの基板修理の費用と時間の相場について解説します。基板故障と一口に言っても、その故障度合いはケースによって千差万別です。
それに応じて修理費や修理時間も変動するため、あくまで目安として参考にしてください。今回は例として、iPhone 13の基板修理についてまとめます。
修理先 | 費用 | 修理にかかる時間 |
---|---|---|
Apple正規店 (保証適用あり) |
本体交換:68,800円(税込み) | 即日1〜3時間 |
Apple正規店 (保証適用なし) |
本体交換:12,900円(税込み) | 即日1〜3時間< |
スマホ修理専門店 | 基板修理(データ復旧):2〜6万円 | 2時間〜3週間 |
Apple正規店で重要な点は「保証適用可否」です。
Appleや契約キャリアの保証ができれば、本体交換費用を大きく抑えることができます。
時間については本体を交換するのみなので、即日で完了します。ただし持ち込みの修理は基本的に事前予約が必須です。
また、持ち込み可能な店舗は、全国に120店舗ほどしかないため、余裕を持って予約しておく必要があるでしょう。
スマホ修理店の費用と時間は、基板故障のケースと店舗によって様々です。軽微な故障でかつ格安の店舗であれば、2万円ほどで修理が可能なケースもあります。
保証が適用できなければApple正規店よりも安く済むケースが多いでしょう。
また他の店舗では修復が困難なケースにも対応できる、基板修理に特化した業者などもあります。「何とかデータを復旧させたい」という場合は、スマホ修理店に依頼してみましょう。
iPhoneの基板修理のまとめ
iPhoneの基板が故障すると様々な不具合が出ますが、主な症状としては次のようなものが挙げられます。
- 画面がつかない
- リンゴループ
- タッチ異常
- バックライトがつかない
- カメラなどの各部品が使えない
iPhone本体が使用不可になってしまう症状も少なくありません。また、基板故障を引き起こす主な原因は、以下のとおりです。
- 経年劣化
- 水没・浸水
- 落下などの強い衝撃
- バッテリー故障による過電流
ささいなキッカケで基板が故障してしまうこともあるため、日頃からiPhoneに負担のかかる使い方を避けるのが重要です。
iPhoneの基板修理を依頼する先は、次の2つです。
- Apple正規店:修理不可(本体交換で対応)
- スマホ修理専門店:修理可能
「データを消さずに基板のみ修理したい!」という場合は、スマホ修理店が唯一の選択肢となります。復旧が完全に保証されるものではありませんが、まずはぜひいちど相談してみてください。
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