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iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)の修理は?陥没や反応しないボタン不具合
iPhone
はじめに
iPhoneを長年使っていると電源ボタンに不具合が出てくることがあります。また、落下などの衝撃でボタンが故障してしまうこともあります。電源ボタンはApple PayやSiriの起動などで使用機会の多いボタンです。反応があればまだよいですが、プッシュした感覚が変わるだけでも気持ち悪いものですよね。
今回はそんな、iPhoneの電源ボタンについて、よくある不具合やその修理について解説します。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)ってどこ?
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)は機種によって箇所が変わります。前提を揃えるために、まずは機種ごとの電源ボタンの位置を以下にまとめておきます。
- iPhone X以降の機種の電源ボタン:本体右側面
- iPhone〜iPhone5S、iPhone SE(第1世代):本体上部
ちなみに、iPhone 7までの機種は「スリープ/スリープ解除ボタン」が公式名称で、iPhone 8以降は「サイドボタン」が正式な名称になりました。ですが、この記事本文では便宜上「電源ボタン」と表現し解説を進めます。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)のよくある不具合
iPhoneの電源ボタンの主な不具合としては次のようなものが挙げられます。
- 電源ボタンを押しても反応しない
- 電源ボタンが陥没して押せない
- 電源ボタンがカチカチならない
電源ボタン(スリープボタン)が押しても反応しない
同じiPhoneを長年使っていると、電源ボタンが反応しなくなることがあります。ボタンが押せても反応しない場合は、次のような原因が考えられます。
- 内部のボタン配線や基板異常
- iOSなどのソフトウェア異常
ほとんどの場合は水没や落下などによるハードウェアの故障です。まれにiOSのソフトウェアの異常が原因で、リカバリーモードでの解消が可能なケースもありますが、大抵はボタンの修理が必要になるでしょう。
電源ボタン(スリープボタン)が陥没した
落下などの強い衝撃でiPhoneの電源ボタンが陥没してしまうこともあります。電源ボタンが陥没している場合、ボタンそのものが変形してしまったか、内部でボタンを止めているネジが破損してしまった場合が多いです。
電源ボタン(スリープボタン)がカチカチならない
何らかの原因でボタンのカチカチしたクリック感がなくなってしまうこともあります。衝撃によるボタンの変形やズレ以外にも、ボタンに異物が固着した際などにも起こります。ボタンのクリーニングによって解消する場合がありますが、清掃作業はiPhone本体を分解する必要があります。また爪楊枝などを使ってボタン周辺を無理やり清掃するのも避けた方がよいです。さらなる故障に繋がる可能性があるため、修理に出すようにしましょう。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)が故障し使えない時の対処法
修理を検討し始めても、修理に出すまで電源ボタンを使えなかったら困りますよね。iPhoneの電源ボタンが故障した際は「Assistive Touch」の機能を使用して、修理まで切り抜けましょう。「Assistive Touch」は画面上にボタンを表示させて、画面タップで様々な機能を使用できる機能です。Assistive Touchの使用は次の手順で行います。
▼Assistive Touchを起動する方法 |
---|
1.「設定」アプリを開く 2.「アクセシビリティ」メニューを開く 3.「タッチ」の項目を選択 4.「Assistive Touch」をオンにする |
画面に表示された黒丸をタップすると「画面のロック」や「再起動」など様々な動作を行うことができます。また音声でSiriを起動して「Assistive Touchをオンにして」と言うだけでも、使用を開始することが可能です。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)の不具合を放置しておく危険性とは
Assistive Touchという便利な機能もあるため、「電源ボタンが使えなくても、しばらくは放置してていいかも」と考える方もいるかもしれません。しかし、iPhoneの電源ボタンの故障は放置しておくと、次のようなリスクがあります。
- リカバリーモードが起動して操作できなくなる
- さらなる故障に対応できなくなる
電源ボタンが故障していると、電源ボタンが押しっぱなしの状態になっていることがあります。そのような異常な状態が続くと、「リカバリーモード」という不具合を解消するモードが起動する可能性があるのです。そうなると電源ボタンの問題が解消されるまで、リカバリーモードが解除できず、iPhoneを使えなくなってしまいます。
また、他の故障が発生した際に、電源ボタンが使えないことによって適切な処置が取れなくなる可能性もあります。
このように電源ボタンの故障を放置することによって、iPhone本体が使えなくなる危険性があるので、注意が必要です。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)は自分で直せる?
iPhoneの電源ボタンは自分で直すことも不可能ではありませんが、おすすめしません。
ボタンの修理は、本体を開いて内部の部品に触れる繊細な作業になります。少しでも扱いを間違うと、ボタンどころか全くiPhoneが使えなくなる可能性もあります。
また、一度分解してしまうと、その機体の保証が外れるなど様々なデメリットがあります。
費用などの観点から「できるなら自分でボタンを修理したい」と考える方もいるでしょうが、専門家にお願いするのが無難でしょう。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)の修理はどこに依頼するべき?
iPhoneの電源ボタンを修理してもらう場所は大きく分けると次の2つです。
- Apple正規の修理サービス
- スマホ修理専門店
Appleの正規修理サービスを受ける手段はApple Storeを含む以下の5つです。
- Apple Storeへの持ち込み
- Appleリペアセンターへの配送修理
- au、SoftBank、docomoの一部店舗への持ち込み
- au、SoftBank、docomoの修理拠点への配送修理
- ビックカメラ、カメラのキタムラ、クイックガレージの一部店舗への持ち込み
Apple正規修理の場合は、ボタンの故障は「本体交換」となります。データの取り出しは不可能な点に注意しましょう。持ち込みの場合は即日で対応してもらえます。しかし上記店舗への持ち込みは、基本的に事前予約が必要です。予約なしでのキャンセル待ちも可能ですが、持ち込み可能な店舗は全国に計120店ほどしかないため、すぐには修理をお願いできないこともあるでしょう。配送の場合は、修理品が手元に戻ってくるまでに7〜10日ほどかかるため、基本的には近くに持ち込み可能な店舗がない場合の選択肢と言えます。
▼Apple正規修理サービスの特徴まとめ |
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・Apple公式のサービスが受けられる ・ボタンの故障は本体交換が基本 ・データの保存はほぼできない ・持ち込みの場合は即日、配送は1週間ほど ・配送修理の場合は修理間の代替品を貰えるケースも ・店舗数が少ない ・基本的に事前予約が必要 |
一方で、スマホ修理専門店は独自の修理サービスを展開する、いわゆる「街の修理屋」です。修理の部品や手順は業者に依存しますが、故障箇所のみ修理してくれるため、ボタンだけの修理が可能です。店舗数も多く、ボタンの交換のみであれば即日60分ほどで対応してくれるケースが多いです。
▼スマホ修理専門店の特徴まとめ |
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・サービス内容は事業者に依存する ・故障箇所のみ修理する形式 ・ほとんどの修理は即日対応 ・預かり修理の場合は代替機はなし ・データ取り出しなどの要望も受け付けている ・店舗数が多い ・純正ではなく互換品での修理が多い ・今後はApple公式のサポート(修理や保証)を受けられなくなる |
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)の修理代
次に電源ボタンの修理費相場です。Apple正規店とスマホ修理専門店では、ボタン修理の費用についても費用形態が大きく異なります。厳密には故障度合いと機種によっても費用は変動しますが、ここでは例としてiPhone 13でボタン交換する際の費用相場を紹介します。
▼iPhone 13の電源ボタンの修理費相場
Apple正規修理サービス | 本体交換(保証あり):12,900円 本体交換(保証なし):68,800円 |
スマホ修理専門店 | 電源ボタン修理:12,000〜20,000円 |
費用面において重要な判断軸は「保証が適用できるか」です。Appleや携帯キャリアの保証が適用できれば、安価で正規の修理サービスを受けることができます。逆に保証が適用できないと、Apple正規の場合「ボタン修理=本体交換」となり費用がかさみます。以下の保証に入っている人は、お近くのApple正規店に電話して相談してみるとよいでしょう。
▼iPhoneの修理に適用できる主な保証 |
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・購入後1年保証 ・Apple Care+ ・故障紛失サポート with AppleCare Services(au) ・auスマートパス(au) ・あんしん保証パック with AppleCare Services(Softbank) ・ケータイ補償サービス(docomo) ・smartあんしん補償(docomo) |
もし保証が適用できない場合は、費用面ではスマホ修理専門店のほうが圧倒的にお得です。スマホ修理専門店の方が費用が安くなる主な理由は次の通りです。
- 修理に使用する部品の価格が安い(純正でない)から
- 故障箇所のみ修理する形式だから
特にボタン修理の場合は、Apple正規店だと本体交換になってしまうため、価格差は大きいです。現在保証に入っていない場合は、スマホ修理専門店に相談してみるとよいでしょう。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)の不具合でウォレット決済ができない時の対処法
普段キャッシュレス決済時に、メインカードをiPhoneのダブルクリックで呼び出して決済している方は、電源ボタンが故障すると不便ですよね。少し利便性は落ちますが、修理に出すまでの対処法として次の方法を紹介します。
▼コントロールセンターにウォレットボタンを追加する |
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1.「設定」アプリを開く 2.「コントロールセンター」のメニューを選択 3.「コントロールをカスタマイズ」をタップ 4.「コントロールを追加」の中から「Wallet」を選ぶ |
コントロールセンターは画面の右上隅から下方向にスワイプすると表示されます。その中にウォレットのメニューが表示されるので、そこからウォレットを使用してください。
iPhoneの電源ボタン(スリープボタン)の修理のまとめ
iPhoneの電源ボタンは故障すると次のような状態になります。
- 電源ボタンを押しても反応しない
- 電源ボタンが陥没して押せない
- 電源ボタンがカチカチならない
いずれも自分で修理することは難しいため、修理に出すようにしましょう。電源ボタンの故障を放置すると、以下のような危険性があります。
- リカバリーモードが起動して操作できなくなる
- さらなる故障に対応できなくなる
Assistive Touchなどの機能で一時的に対処することは可能ですが、そのままにしておくとiPhone本体が使えなくなってしまう可能性があります。そうなる前にApple正規店かスマホ修理専門店のどちらかに相談してみてくださいね。
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