「仕事中や寝る前にiPhoneを充電器に刺したら全く充電されてなかった!」という経験はありませんか?
充電ケーブルの不調であればすぐ気がつきますが、充電がうまくいかない原因はもしかするとケーブル以外にも複数にわたりあるかもしれません!
今回はそんなiPhoneの充電ができなくなった状態の対処法などを解説します。
iPhoneを含むスマートフォンは簡単に言うと小さなパソコンなので、ときどき再起動をしたり電源を落としたりしないとシステム的な不具合を起こし、充電が上手くいかないといったことが起こります。
長いこと再起動等をせずに使っている場合には、一度再起動をかけてみましょう。
再起動したものの充電が上手くいかない場合には、物理的な問題が起きています。その場合、修理をしないとiPhoneの充電ができない故障症状を直すことはできません。
システムエラーではなく物理的な要因でiPhoneが充電できなくなった場合、以下の2つの原因が考えられます。
外部環境要因とは、iPhone本体でとは関係なく、iPhoneに接続するケーブルやアダプタ、ネット環境などを指します。
一方、iPhone本体要因はその名の通り、iPhoneにまつわる要因で、内部にあるバッテリー劣化や故障、基板にまつわる故障などを指します。
外部環境が要因なのか、iPhone本体の要因なのかにより、iPhoneが充電できない原因と対処法が異なります。以下からそれぞれ解説していきます。
iPhoneの充電ができない原因のうち、外部環境として考えられる外的原因は以下の5つがあります。各原因の対処法もご紹介します。
iPhoneが充電できない外部環境原因、1つ目は「充電ケーブルが断線している」です。
LightningケーブルやUSB-Cケーブルの一部が断線していると、そのケーブルでは充電ができません。
パッと見て明らかに劣化が見られる場合もあれば、見た目は問題ないものの断線している場合もあるので、見ただけでは判断できないのが難点です。
ケーブルの寿命は2年程度と言われているので、それ以上使っている場合には断線を疑いましょう。
充電ケーブルの断線は自分で修理することは非常に難しいため、買い替えるしかありません。
また、Appleの純正品ではない安いケーブルの中には粗悪なものもあり、少し曲げただけで断線してしまうこともあります。値段はやや高いですが、Appleの純正ケーブルを買うようにすると、接続不良や断線のリスクを軽減し充電がしやすくなります。
iPhoneが充電できない外部環境原因、2つ目は「USBアダプタが変形している」です。
USBアダプタは充電器のうち、コンセントに刺す側の機器を指します。
アダプタのUSBコネクタを接続する部分が下記の状態の場合は充電ができなくなってしまいます。
USBアダプタの差し込み口を見て、劣化がないかを確認しましょう。
USBアダプタの変形もケーブルと同様に、買い替えるしか対処方法はありません。
接続部分が少し曲がっているだけだと自力で直しても、既にパーツが折れてる場合があり、充電ケーブル側のUSBにパーツが入り込んでしまうといったトラブルにつながります。
思わぬ事故につながる場合があるので、USBアダプタが変形している場合には使用を続けず、新品を購入しましょう。
iPhoneが充電できない外部環境原因、3つ目は「iPhoneの充電ポート(充電口)に異物があり接続不良を起こしている」です。
iPhoneの充電ケーブルを刺す部分を充電ポートまたは充電口と呼びますが、下記のような状態の場合は充電ができません。
iPhoneの充電ポートを覗いたとき、異物が見えたらまずは電源を落としましょう。
電源を落とした上で、以下のように対処してください。
爪楊枝など細い棒状のもので掻き出しましょう。
歯間ブラシはゴミを効率よく掻き出せるのでおすすめです。
このとき、濡れた綿棒などで掃除するとゴミは取りやすくなりますが、充電口が濡れると故障や充電不可になるので止めてくださいね。
充電口に水分が入っている状態で充電しようとした場合、iPhoneの画面上に警告が出て充電が進まないので、十分に拭き取り乾燥させましょう。
無水エタノールや接点復活剤を薄い布に染み込ませ細い棒で押し入れる、もしくは歯間ブラシに少しつけて錆を拭き取りましょう。 このとき、充電口に直接スプレーを吹きかけないようにしてください。
上記のように対処しても綺麗にならず充電ができない場合には、充電ポートの交換修理に出しましょう。
iPhoneが充電できない外部環境原因、4つ目は「ワイヤレス充電器の故障あるいは設置場所が悪い」です。
ワイヤレス充電器を使用している場合には以下のことを確認してください。
ワイヤレス充電器で充電できない時の、原因別の対処法は以下の通りです。
USB部分の損傷やケーブルの断線がないかを確認してみましょう。
物理的な損傷がある場合には充電できませんので、交換が必要です。
また、Appleの純正品または「Qi認証」製品以外のワイヤレス充電器だと、劣化が早まる可能性が高くなりますので、必ず純正品かQi認証品を買うようにしましょう。
ワイヤレス充電器は、水平かつ金属が近くにない場所で使用します。
条件に合わない場所に設置している場合には充電が上手く進まないので、説明書に記載されている正しい設置位置で改めて使用してみましょう。
iPhoneに貼り付けるタイプのワイヤレス充電器の場合、iPhoneの置き場所が悪いとうまく充電されません。 本体の裏、りんごマークがある位置に充電器が合うように設置しましょう。
iPhoneが充電できない外部環境原因、5つ目は「iPhoneカバーが分厚くてワイヤレス充電に対応ができていない」です。
ワイヤレス充電器は電磁誘導の仕組みを利用して充電をする充電器です。
電磁誘導を起こすには充電器とiPhone本体に接着している必要があるので、ケースやバンカーリングなどが間に入るとうまく充電できません。
iPhoneのカバー、バンカーリングを外してから充電器に接着させましょう。
カバーの中には「MagSafe対応」など、カバーしたままワイヤレス充電ができるものもありますので、カバーを買い替えるのも手です。
充電器本体といった外的原因ではなく、iPhone本体に何かしらの不具合があって充電ができない場合もあります。
iPhone本体由来の充電不良の原因として、以下が挙げられます。
iPhoneが充電できない本体由来の原因、1つ目は「最新iOSに対応していない」です。
iOSはスマートフォンとしての機能を果たすために必要なシステムのことで、2024年4月現在はiPhone X以降であれば最新のiOSに対応しています。
最新のiOSに対応していない機種の場合、充電に関する不具合の修正パッチが適用されず、充電が上手くいかなくなる場合があります。
最新のiOSにアップデートできない場合は、iPhone本体を買い替えるしかありません。
おそらくiPhone内のバッテリーも寿命を迎えているはずなので、タイミングとしてはちょうど良いでしょう。
iPhoneが充電できない本体由来の原因、2つ目は「iPhone本体原因:バッテリーの劣化・高温環境による充電制限」です。
バッテリーは充電と消費を繰り返すうちに劣化が進み、その結果充電量が減少した場合には「充電してもすぐに電池が切れる」といった状態になります。
また、iPhoneには熱を感知しバッテリーを保護する機能が入っているので、充電しながら使用している場合、現在地が高温、または本体が熱くなった場合には充電制限がかかります。
バッテリーの劣化による充電制限が原因の場合は、バッテリー交換を行うことをおすすめします。
バッテリーの劣化状況を確認する方法 |
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「設定」アプリを開く ↓ 「バッテリー」を選択する ↓ 「バッテリーの状態と充電」を選択する |
「バッテリーの状態と充電」で表示される「最大容量」が現在のバッテリーの状態で、80%を切っている場合には「劣化」した状態になります。
80%を切った場合はiPhoneが突然シャットダウンすることもあるので、できるだけ早くバッテリー交換を検討しましょう。
また、高温環境による充電制限が原因の場合、充電器を外し、iPhone自体を冷やしましょう。
日が当たらず風通しが良いところに放置するのがおすすめです。
iPhoneが充電できない本体由来の原因、3つ目は「アクセサリの使用許可を承認してない」です。
アクセサリは充電器など、iPhoneに外部接続する機器を指します。
iPhoneに外部機器を接続すると「アクセサリの使用を許可しますか?」といった警告が画面に表示されます。
このとき、許可するを選択するとiPhoneが外部機器を認識し、使えるようになります。
アクセサリの使用許可を承認しなかった場合、以下の手順を取れば後から使用許可を出せるようになります。
アクセサリ使用許可の承認方法 |
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「設定」アプリを開く ↓ 「Face IDとパスコード」を選択する ↓ 下にスクロールし「ロック中にアクセスを許可」から「アクセサリ」をON(緑色)にする |
一般的な充電器を許可している場合には通常OFFになっており、充電器を接続した際に自動で許可が降りるはずです。
一度拒否してしまった場合には上記の設定を確認してみてください。
iPhoneが充電できない本体由来の原因、4つ目は「iPhoneの充電最適化機能の作動」です。
バッテリーの劣化を早めないための機能として、充電最適化機能というものがiPhoneには搭載されています。
この機能がONになっていると、最適化のために80%を超えて充電されない状態になります。
iPhone14以前と15以降とで最適化機能の設定は異なります。
【iPhone14以前のモデルの充電最適化機能】 |
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「設定」アプリを開く ↓ 「バッテリー」を選択する ↓ 「バッテリーの状態と充電」を選択する |
ここで表示される「バッテリー充電の最適化」がONになっている場合、最適化のために80%を超える充電が保留されます。
充電が足りていないと感じる場合にはOFFにしましょう。
【iPhone15以降のモデルの充電最適化機能】 |
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「バッテリー充電の最適化」をタップすると、より詳細の設定が出てきます。 バッテリー充電の最適化:iPhone14以前と同じ最適化機能 上限80%:80%を超えて充電しないように制限される なし:100%まで充電する |
といった違いがあります。
バッテリーの持ちを考えた場合は「上限80%」がおすすめですが、充電量が足りないと感じる場合は別のいずれかを選択しましょう。
iPhoneが充電できない本体由来の原因、5つ目は「水没による液体水分の検出」です。
iPhone本体が水没し充電口に水分が残っている場合、充電ケーブルで充電しようとすると「液体を検知しました」といった警告が出て、充電が進みません。
水没させたことがあるiPhoneを充電する際には、充電器を刺した後、画面に警告が出ていないかを確認しましょう。
iPhoneの充電口を乾かす必要があるため、以下の対処を行いましょう。
もし上記の対応をしても解消しない場合は、充電口が水没によって壊れている可能性があるので、交換修理が必要です。
iPhoneが充電できない本体由来の原因、6つ目は「基板部品故障」です。
充電ができない外的要因、基板以外の本体要因をチェックしても充電されない場合は、基板に何かしらの問題が発生している可能性があります。
落とした、水没したといった理由で基板が壊れた場合、充電器を認識しなくなることがあります。
基板が故障しているかは外観からでは判断しにくいので、専門家による点検が必要です。
基板が故障した場合は専門家でないと修理はできません。
また損傷の度合いによっては修理もできず、新しく買い替えするしかない場合もあります。
修理業者に持ち込んで見てもらいましょう。
iPhoneの充電口の掃除や充電アダプタの交換など色々試したものの充電ができない問題を解決できない場合は、修理業者に持っていく方が良いです。
正規の修理業者 | Appleが認可した修理業者でAppleCare+が適応される |
非正規のiPhone修理専門業者 | 認可は下りていないものの修理を安く早く行ってもらえる |
iPhoneの修理業者は大きく分けて上記の2つがあります。
AppleCare+に加入しているかがお得に修理できるポイントですので、自分のiPhoneの料金プランを確認してみましょう!
今回はiPhoneの充電ができない時の原因と対処法を解説しました!
充電ができない時は以下のことをチェックし、対処法を実施しましょう!
自分で対処しても充電できない場合は、すぐに修理業者に持ち込んで診てもらいましょう。
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